3月21日(金)、令和6年度 石川県「介護助手導入に向けた取組み伴走支援モデル事業所 成果報告会」を石川県庁にて、オンラインとのハイブリッド形式で開催いたしました。
本事業では、「介護助手導入に向けた普及啓発&実践セミナー」への参加者を対象に、伴走支援モデル事業所として手を挙げていただいた5つの事業所に対し、昨年12月から弊社が伴走支援を行い、介護助手導入に取り組んできました。本日の成果発表会では、それぞれの取り組みについてご発表いただきました。
講演『新しい働き方「介護助手」〜採用、活躍までの軌跡〜』
事業所のみなさまの発表に先立って、弊社代表・鎌田より「新しい働き方『介護助手』〜採用、活躍までの軌跡〜」をテーマに、介護助手の導入・活用の意義と、その取り組みの基本的な考え方についてお話ししました。
介護助手導入にあたっては、「事業所がどのような姿を目指すのか」を明確にし、現在行っている業務を見直し、「介護職が行うべきこと」と「介護職でなくてもできること」を切り分けて考えること。そのためには、職員同士で対話しながら準備を進めていく大切さをお伝えしました。

各事業所からの発表
特別養護老人ホームあての木園さま
特養と併設のデイサービス、2つの事業所で介護助手導入に取り組みました。今回の事業に加えて、求職者説明会のチラシや活用し、独自の募集チラシを作成し、募集活動を実施されました。その際に、「法人全体で協力しながらチラシを独自に配布し、積極的に募集活動を行った結果、求職者が集まり、実際に採用に至る成果が得られました。自分たちで主体的に募集に取り組み、その姿勢が地域住民にも伝わったことは、大きな自信につながった」と話されていました。
このような取り組みは、今後、他の事業所で横展開していく際の参考となる、非常に良い実践例だと感じました。

デイサービスセンターせんじゅ・なでしこさま
同建物内にある2つの通所介護事業所デイサービスセンターせんじゅとデイサービスセンターなでしこで、協力しながら介護助手導入に取り組まれました。業務内容を相手に伝える際に細分化して考えることの大切さや、職員同士の対話の必要性についてお話しくださいました。また、採用した介護助手に対して介護職員が温かく接してくれたことが嬉しかったと、リーダーとしての思いを語ってくださいました。また、わずか1ヶ月の取り組みで、見守りや記録を職員がスムーズに行えるようになり、LIFEへの入力も問題なく完了するようになったことで、残業がなくなったそうです。さらに、職員アンケートの実施前後を比較した結果、大きな変化が見られ、職員がより働きやすくなり、働きがいを感じてくれていることに、驚きとともに大きな喜びを感じているとのことでした。

特別養護老人ホーム 長寿園・第二長寿園さま
同じ法人の2つの施設で介護助手導入に取り組みました。第二長寿園からは「自分たちの業務を見直すことで『おいしい』気づきがあった」とのお話が印象的でした。業務の中に、重複や専門職でなくてもできることがあると気づき、職員同士のコミュニケーションも活発になったそうです。業務の見直しを通じて得た学びがあったと語ってくださいました。
長寿園では、施設の目指す姿について繰り返し話し合いを重ねた結果、「最近になってようやく伝わった」というエピソードも紹介され、対話を重ねることの大切さを感じたとお話しいただきました。介護助手を導入したばかりなので、さらに対話をしながら定着してもらえるように努めていきたい、ということでした。

珠洲市社会福祉協議会デイサービスセンターさま
オンラインでのご発表でした。珠洲市内で3つの拠点を運営されていましたが、現在は震災の影響で、他施設を間借りして1か所での合同運営して事業を継続中です。その中で介護助手導入に取り組まれました。当初は取り組みの必要性が他の職員に十分に伝わらず苦労されたとのことですが、徐々に理解が広まり、チームの結束が強まっていった様子をお話しいただきました。サブリーダーの成長もあり、頼もしい状況が伝わりました。

トークセッション
その後、弊社鎌田がモデレーターになり、登壇の皆様と、ご一緒にお越しいただきました経営陣の方に前にお越しいただき、トークセッションを行いました。
今回の伴走支援は、12月からのスタートとなりましたが、各施設では震災の影響が少なからず残る中、日々の業務を継続するだけでも多忙な状況での開始となりました。
トークセッションでは、「いざ始めてみると大変だった」「正直、面倒に感じたこともあった」といった本音の声も聞かれました。それでも、準備に多くの労力を要する“準備8割”の時期を乗り越え、1月には求職者説明会を実施することができました。
その結果、多くの求職者(地域住民)と出会うことができ、求職者(地域住民)が事業所の業務(介護における間接業務)に対して大きな期待を寄せていることがわかりました。自分たちの業務と改めて向き合い、深く理解したからこそ、求職者に対して「担っていただきたい業務」をわかりやすく、イメージが膨らむように伝えることができ、実際に採用へとつながる成果も生まれました。

みなさん共通していたことは笑顔で「大変だったけど取り組んでよかった!」との言葉でした。
ある発表では、震災を通じて出会った利用者とのエピソードを涙ながらに語る場面もありました。介護助手導入は単なる業務効率化だけではなく、その先に利用様への想いがあることを改めて感じさせられる場面となりました。

今回の5つの事業所のみなさまの取り組みは、同じ介護助手導入というテーマでありながら、それぞれに異なる苦労や喜びの物語がありました。しかし、根底にある「利用者への想い」は共通して強く熱いものがあると感じました。
今後も引き続き取り組みを継続いただき、石川県内でこれから介護助手導入に取り組む事業所へのモデルケースとして、その思いや価値観を広めていただければと思います。
今回の事業は、石川県様、求職者説明会の開催にご協力いただいた各市町様、介護に関する求職者支援を担う「福サポいしかわ」様など、多くのみなさまのご支援とご協力により実現できました。誠にありがとうございました。