弊社代表鎌田が「厚生労働省 地域づくり加速化事業」における伴走支援事業 in観音寺市「地域づくりフォーラム」(第3回目支援)にアドバイザーとして参加しました。
このフォーラムには、300名を超える住民の方々や介護事業所の方々など多くの方々が参加されました。
フォーラムのスタートは、観音寺市がみんなで大事にしたいこと=コンセプト(規範的統合)について熱く語ることから始まりました。
そして、鎌田がインプットトークをしてシンポジウムがスタートしました。
次に、地域代表(第1層SC)、ケアマネジャー代表、介護事業所代表、包括代表などが発表し、地域の思いや取り組みを発表しました。
今回のフォーラムで大事にしたいことは対話であり、壇上に出ているとかフロアなどは関係なく、観音寺市民が思いを語れる場所ということでした。
フロアとの対話がスタートすると、最前列の高齢男性がパッと手を上げ、地域に対する熱い思いを語ってくれました。それを皮切りにその後も、住民や専門職など、いろんなところからどんどん手が上がってきて、対話が繰り広げられました。
最後には、住民の方から、「お元気あっぷ教室(=短期集中サービス)というすごくいいものがあることを知れて良かった」「今日みたいななんでも思いや地域のことを話せるし、普段関わりを持つことができない医療介護職の方とのことも知れて良かった」「今日みたいな対話の場をもっともっと作ってほしい」などの声が手を挙げて聞かれました。
このような場をもっともっと作ってほしいという住民の声が上がったことからも分かるように、今回の地域づくりフォーラムは非常に意義深いものとなりました。
伴走支援に入った当初の観音寺市様の悩みは、短期集中サービスをもっと多くの住民に知ってもらいたいというものでした。そして、サービスを提供するリハ職にも参画いただきたいということでした。
しかし、私たちはいきなり解決策を生み出すのではなく、観音寺市の課題や強みについて関係者の対話を通して因果関係を明確にすることから始めました。
私たちは、観音寺市の関係者が自分たちがどのようにこの地域で生きたいのかを共有できていないことが本質的な課題だと考え、関係者で自分たちのありたい姿を共有しました。そして、市民に介護予防の取り組みを伝え、また短期集中サービスを提供するリハ職にも興味を持っていただくことができました。
この取り組みにより、多くの市民に介護予防の取り組みを知ってもらえたことで、当初の課題であった住民の方々に知ってもらうこと、参加者へのリーチができたこと、そしてサービスを提供するリハ職にも興味を持っていただけたことが実現できました。
総合事業の原点は、わがまちの高齢者ができる限り元気に自分らしく、地域での暮らしを続けることです。今回の取り組みも、この原点を踏まえて、観音寺市の関係者が自分たちのありたい姿を共有することで、短期集中サービスをより多くの人に知ってもらうことができたのです。
回り道は遠回りに見えるが、実は最短距離であることもあるのです。当初の問題を解決するために、関係者の対話を通して問題の本質を明確化し、コンセプトを共有することから始めました。この過程は一見回り道に見えるかもしれませんが、最終的には目的を達成するために必要な過程だったということです。
ビジョンの共有から各事業の深堀り、連動が生み出されるということは、こういうことなのです。
地域住民が自らの意見や思いを述べる場が設けられることで、地域の課題や問題点が浮き彫りになり、それに対する解決策やアイデアが生まれます。また、地域住民が参加することで、地域の絆が深まり、共通の目的や理念を持つことができます。
今回の地域づくりフォーラムで得られた知見やアイデアは、今後の地域づくりに役立てられることでしょう。